最近、新聞や経済誌などで『NISA』という言葉が頻繁に出てきているのはご存知でしょうか?
実は、今年末で証券軽減税率の適用が打ち切りとなり、
上場株式の配当や譲渡益に対する税率が現行の10%から20%になります。
『NISA』とは、その税率が上がるのと同じタイミングで
開始される配当や譲渡益が非課税になる制度(少額投資非課税制度)のことなのです。
税率20%が非課税になるということで、
うまく利用すれば有効な制度ですが、
まだ認知度が低く、仕組みも多少複雑です。
“少額投資”ということですが、一人、年間100万円まで、
5年間(制度そのものは当面10年間)で最大500万円が上限という
ことなので、夫婦で行えば1,000万円の枠があるわけですから、結構大きいですよね。
ただし、この制度を利用した運用期間は投資をした年から5年目の
12月末までなので、もし5年間、株式や投信を保有し続けた場合は
以下の3つの方法から選ぶことになるようです。
・新しい年のNISA口座へ預け直す(ロールオーバー)※100万円限度
・売却(利益が出ていても非課税)して現金で受取る
・その時点での価格を取得価格として他の証券口座に移す
いずれの方法を選ぶにしても、この時点で収支が確定し、他口座の
収支と損益通算はできません。利益が出ている場合には、税金分の
メリットが出ますが、損失が生じている場合には注意が必要です。
具体的な例で説明してみましょう。
たとえば、NISA口座で運用した100万円が、仮に5年後、60万円に
なってしまったとします。このとき、他の証券口座に資金を移して
そのまま運用した結果、80万円まで挽回した場合どうなるでしょう。
本来であれば、100万円が80万円になったわけですから、
20万円の損失となり、課税はありません。
ところが、NISA口座を使っていた場合は、
60万円となった5年後に一旦「損失」が確定されます。
その後60万円が80万円になった場合、
20万円は「利益」として認定されます。
したがって、20万円の20%、4万円が課税されます。
つまり、従来であれば、「損失」となり課税されなかった取引でも、
課税が発生する場合があるということです。
とは言え、様々な形で税負担が増えていく中、
うまく使えば、大変メリットのある制度なので、
しっかり研究して活用したいですね。